保育士は公務員がいいのか、民間がいいのか
皆さんの「公務員」のイメージはどんなものでしょうか?あるところが行った「2024年卒大学生公務員イメージ調査」では公務員になりたいと考えたことがあると答えた人が44.2%、約半数でした。
そのうち公務員を選んだ理由 (複数回答可)についての回答が以下の通りでした。
- 安定した収入 (60.4%)
- 社会貢献度の高い仕事 (41.2%)
- 休暇がしっかり取れる (38.6%)
- 福利厚生が充実している (34.8%)
- 両立しやすい (29.2%)
また、公務員のイメージとしては
- 安定志向(82.1%)
- 社会貢献度が高い(75.8%)
- 責任感がある(73.0%)
- 真面目(68.5%)
- 融通が利かない(39.7%)
- 時代遅れ(35.4%)
との声があったようです。
調査結果を見ると、公務員のイメージは依然として安定志向や社会貢献度が高いというポジティブなものが強いことがわかります。しかし、民間企業との給与格差や長時間労働などの問題も指摘されており、イメージと現実にはギャップがあることも事実のようです。
公務員保育士と民間保育士のイメージを比較すると、以下のことが挙げられます。
もう少し詳しく公務員保育士と民間保育士の特徴とメリット、デメリットを比較していこうと思います。
公務員保育士とは?
保育士は人気のある職業です。中でも、安定した暮らしと充実した福利厚生で人気の高い公務員保育士について、詳しく書いていきます。
公務員保育士は、地方自治体が運営する公立保育施設で働く公務員のことをいいます。公務員として安定した暮らしを送りながら、子供たちの成長をサポートできる、仕事なのです。
毎日子供たちと触れ合い、笑顔と成長を間近で感じられるのが保育士の一番の魅力と言えます。施設長や主任保育士など、キャリアアップを目指すこともでき、充実した研修制度で常にスキルアップできます。
公務員としての安定した給与と充実した福利厚生も魅力です。
公務員保育士になるには、各地方自治体が実施する採用試験に合格する必要があります。筆記試験では、教養試験、専門試験、論文試験などが出題され、教養試験では、一般常識や日本語、数学などの知識、専門試験では、保育に関する専門知識が問われます。論文試験では、保育に関する課題について論述する必要があります。面接試験では、志望動機や保育に対する考え方、コミュニケーション能力などを問われます。そのほか公務員保育士の採用試験では、保育実習やボランティア活動などの実務経験が評価される場合があります。
公務員保育士のメリットとしては、
- 安定した雇用
- 充実した福利厚生
- 給与が高い
- 研修制度が充実している
- 社会的な地位が高い
ということなどがあげられます。
デメリットとしては、
- 採用試験に合格するのが難しい
- 転勤の可能性がある
- 民間企業よりも給与昇進が遅い
- 決められたカリキュラムに沿った保育を行う必要
- 民間企業よりも裁量権が少ない
ということなどがあげられます。
民間保育士とは?
民間保育士とは、公設公営ではなく、民間の保育園で働く保育士のことをいいます。認可保育施設と無認可保育施設があり、認可保育施設は、国の基準を満たし、都道府県知事や市長の許可を得た保育園のことをいいます。無認可保育施設は、国の基準を満たしていない保育園ですが、認可保育施設よりも保育料が安いところも多くあります。
民間の認可保育園、無認可保育園は社会福祉法人や企業が運営しています。
民間保育士の給与は、勤務先や経験、資格によって違い、公務員保育士よりも給与は低い場合もあれば高い場合もあり、昇給や賞与についても勤務先によってもかなり違うようです。
正社員、パート、アルバイトなど、自分に合った働き方を選ぶことができ、公務員保育士よりも勤務時間は長い傾向にありますが、フレックスタイム制や変動労働制を導入している施設があったり、残業や休日出勤についてもその対応は勤務先によって異なります。
民間保育士のメリットとしては、
- 勤務先や働き方が選べる
- 給与が上がりやすい可能性がある
- キャリアパスが豊富
- 企業理念や保育方針に基づいた保育ができる
ということなどがあげられます。
デメリットとしては、
- 給与が公務員保育士より低い場合がある
- 福利厚生が充実していない場合がある
- 雇用が不安定な場合がある
- 残業や休日出勤が多い場合がある
ということなどがあげられます。
結局は自分が何を重要視するかということ
いかがでしたか?私も就活前は漠然と「公務員保育士なら勤務や給料が安定してるだろうし、働きやすそうかな」と思っていましたが、たくさんの求人を見ていると民間の保育園の給与や福利厚生に魅力を感じることも多々ありました。それだけでなく各園独自の保育活動や、方針なども多様にあり、自分がどんな保育がしたいのかということにしっかり向き合う機会にもなりました。
給与で選ぶか?仕事とプライベートの両立ができるか?将来的にどんなキャリアが積めるか?自分の個性やアイデアを活かした保育ができるか?
公務員保育士と民間保育士は、それぞれ異なる魅力と特徴があります。どちらがおすすめかは、自分自身の価値観、ライフスタイル、キャリアプランによって決めます。大切なのは、自分の想要を整理し、園へ見学に行ったり、実際に働く人に話を聞いてみることです。
自分に合った働き方を見つけて、やりがいのある保育士として活躍してください!
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